前回、普通地方公共団体の種類を1種類にするということを述べました。となりますと、当然ながら郡で行う事務というのはむちゃくちゃ多くなるので、それを軽減するにはどうすればいいのかについて、大きく2つ案としてあるのですが、今回はその一つについて説明します。
 2つの案と書きましたが、これは何かというと、一つはより地域に根ざした行政をしていくものと、一つは広域的な政策や行政処理に関するものについてのことであります。前者について言えば、地方自治法に定められている地域自治区の制度をより発展させて、行政区単位で簡易な部分の行政を進めるということです。これを今回書こうとしたかったのですが、先に後者の方を説明しないとつじつまが合わなくなってくる部分も出てきてしまうので、まずは広域的な政策や行政処理に関することについて説明いたします。
 現在道州制の論議が進められている訳です。けれども、なぜ道州制について導入しようと言っているのかについても様々理由があるのですが、その一つに道州制で分割する地域ごとに競争原理による経済発展をさせて、それによって財政基盤を強化するというのがあるのです。その理由で道州制を勧めるのもある程度は納得がいきます。ただ、果たしてその分割案でやっていくことがいいのかと言われれば、ちょっと疑問に残るのです。例えば、私の近くでいえば川井村という村があるのですが、そこの西側の住民が「近くというのもあるし、市町村合併をするのなら盛岡市に編入したい」という動きを見せているのです。それと同様の事情を持つような地域もあるわけで、代表的なものでいうと福井県の若狭地方は北陸道ではなく近畿道に入りたいという動きがそうなります。つまりは、もう少し地域住民の意見を聞いていく必要があるのではないかと思う訳なんです。
 そういう背景であるからこそなのですが、地方自治法284条には広域連合や一部事務組合という近隣自治体が行政サービスの一部を共同で行うことを目的として設置する組織を設けることができることを認めているわけですが、これを利用して道州制でいわれている道州で行う事務を補完することはできないだろうかと考えるのです。そうすれば、地方自治政策の選択肢というのも自由になるし、地域の意見も尊重した自治が可能になると思うのです。
 それに合わせて、広域連合などに関する制度に関しても柔軟性を持たせるために抜本的な見直しが必要になってくると思います。たとえば、広域連合などに対する国又は普通地方公共団体の関与というのも、構成自治体による出資関係にして(いわば株式会社みたいなもののように)、一つの行政主体として位置づけ、国又は普通地方公共団体と対等の関係にするように見直すべきではないかとも考えております。 
 また、かといって、途方自治体を1種類にするという考え方は、今まで国主導であってきた道州制案の議論について台無しになってくるという意見も出てくる可能性もありますので、広域連合にも格付けをして、条件をつけて国が関与するものを「道」又は「州」とするとするのもありだと考えます。道と州の違いについての条件というのも、今のところ面積の違いくらいしか考えておりませんが、これは2006年2月28日に地方制度調査会の「道州制に関する答申」で提示された区割り案を「道」とし、東京・大阪・名古屋といった大都市圏に当たるものを「州」とするといった感じだと捉えて頂ければと思います。つまりは、私の言う「道」「州」というのは、構成する地方自治体と国との共同出資で広域的な政策又は施策の事務執行を行う独立した関係の特別地方公共団体という風になるわけです。
 あくまでも言っておきますが、一部事務組合又は広域連合制度の応用による事務の補完については今回だけでまだ説明がつきません。まだ、ちょっと問題があります。やっぱり「道」「州」も普通地方公共団体にすべきかという問題もありますし、広域連合の機構に関する変更点というのも説明できてないところもあります。広域連合に関する制度に関しては、私自身もまだ勉強不足なところもありますので、いろいろ含めておしっかり説明するつもりです。ただ、今回は基本的な考えについてまとめてみました。何か質問があれば答えますので、不明な点がありましたらどんどん質問してください。
 
 
 P.S.新聞を読んでいたら、私の考える道州制に近い考え方をした国会議員さんがいることを知りました。結局は反対している人が多いと
   書いておりましたが、HPで調べると「なるほどな。結構近いものがある」という感じを受けましたので、ご紹介したいと思います。
   ちなみに誕生日が同じなようで、誕生日が同じだと考え方も似てくるもんなんでしょうかね(笑
   
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